「65歳以上=高齢者」という区分は実態を捉えているのか?── The Lancet Public Health(2019)に掲載された国際研究の論文「Measuring population ageing: an analysis of the Global Burden of Disease Study 2017」で、日本人の76歳は“世界の65歳”と同じ健康度であることが示された。GBD2017データより、92の加齢関連疾患(例:心血管疾患、認知症、変形性関節症など)を対象に、年齢とともに増加する疾患負担(DALYs)を評価。その上で、「65歳時点での世界平均の健康状態」と同等の疾患負担を持つ年齢(=等価年齢)を各国ごとに算出した。分析の結果、日本の76歳は世界の65歳と同等であるという研究結果が示され
また、等価年齢が最も高かったのは日本の76.1歳であった一方、最も低かったのはパプアニューギニアの45.6歳であり、最大30年以上の差があることが明らかになった。
これらの結果は、日本において年齢関連疾患の負担が他国よりも遅れて積み重なっていることを示している。病気になっている割合(有病率)や、病気の重症度(障害・死亡リスク)が日本は他国より少ない、もしくは後からやってくるということになる。これにより、日本の高齢者の健康状態が他国と比べても極めて良好であることが明らかになった。
PT・OT・ST NETより引用 https://www.pt-ot-st.net/